

都庁の仕事
(各局紹介)
デジタルサービス局は、デジタルの力を活用した行政を総合的に推進し、DXに取り組む各局・区市町村のサポート、デジタル人材の確保・育成、行政手続のデジタル化とともに、通信環境の強靭化、スマート東京の実現等に取り組んでいます。
都民がデジタルの力で利便性を実感できる東京を実現し、世界をリードするデジタル先進都市へと進化するため、オール東京のDXを加速させていきます。
行政手続のデジタル化をはじめ、デジタルを活用した行政の推進に必要な施策等を示す「デジタルファースト推進計画」や、スマート東京の実現に向けた施策を加速させる「スマート東京実施戦略」、さらに2030年代を見据えて都が目指すDXの将来像を描いた「東京デジタル2030ビジョン」など、DXに関する各種戦略を策定しています。
また、子育て世代を支援する「こどもDX」では、プッシュ型子育てサービスや保活ワンストップなどのプロジェクトを通じて、便利で快適な子育て支援サービスの実現に取り組んでいます。さらに、「東京都公式アプリ(東京アプリ)」では、様々な行政手続やサービスの利用申請等も行えるアプリへと発展させ、都民の利便性の向上を目指していきます。
2020年にキックオフした「シン・トセイ」では、DXを梃子として、紙やはんこが基本のアナログ環境からの脱却や、行政手続のデジタル化など、制度や仕組みの根本まで遡った「都政の構造改革」を推進し、着実に成果を挙げてきました。
都民が真に「実感」できるQOS(クオリティ・オブ・サービス)へと更なる飛躍を果たすため、これまでの取組等を全庁的な改革推進の核となるコア・プロジェクトを中心に継承・発展させつつ、組織や分野を越えた「政策DX」を推進していきます。
シン・トセイX
各局が自律的にDXを推進できるよう支援する取組を行っています。
各局のDX推進の中核を担うCIO補佐官や現場主導での業務改善を推進するDXアンバサダーを設置しているほか、全庁のデジタルサービスの品質確保・向上に向けて、GovTech東京と連携し、事業の検討段階から技術的なサポートを行っています。
また、各局のデジタル関連経費を把握・分析し、各局システムのライフサイクルにおける各段階で、経費適正化や業務効率化に向けた指導・助言を実施し、効果的かつ効率的なデジタル施策の推進を図っています。
GovTech東京とチームを組み、東京都だけでなく、都内62の区市町村を含めた東京全体のDXを進めています。例えば、自治体の職員向けにDXの勉強会や研修会を開いたり、現場の悩みを気軽に相談できる「スポット相談」を行ったり、複数の自治体が抱える共通の課題を一緒に解決するプロジェクトを立ち上げたりと、様々な取組を実施中です。取組を進めるに当たっては、都・区市町村・GovTech東京が定期的に集まり、意見交換や協議を行いながら、より良いDXの形を模索しています。
都民や事業者と東京都との最も身近な「接点」である行政手続等の利便性向上を図るため、庁内各局と連携して手続等のデジタル化を推進しています。
「東京デジタルファースト推進計画(第二期)」に基づき、都の行政手続の100%デジタル化実現に向けた取組に加え、政策連携団体等の手続や、手続以外の各種行政とのやり取りにおけるデジタル技術の活用を進め、様々な場面での利便性の実感につなげる取組を行っています。また、都民目線に立った質の高い手続を実現するため、手続の質(QOS:クオリティ・オブ・サービス)の見える化を図るとともに、ユーザーレビューにより寄せられた都民・事業者の声を反映し、手続の質を継続的に改善していく取組を進めています。
行政手続のデジタル化率
オール東京でのDXをより一層推進するため、ICT職をはじめとするデジタル人材の確保・育成策の検討のほか、都職員に必要なデジタルスキルの整理、研修の企画立案を行っています。また、デジタル系の職員とその他の職員がそれぞれの強みを発揮し、組織の総合力を向上させることで、DXを推進する体制の構築・強化に取り組んでいます。
東京デジタルファースト条例に基づき、デジタル化を推進する一方で、デジタルデバイド対策の取組も強化しています。デジタルに不慣れな障害者や高齢者を対象としたスマホ教室や相談会を実施し、誰一人取り残されないデジタル社会の実現に向けて取り組んでいます。
また、子供の創造性を育むデジタル体験の機会を広げ、新しい時代を切り拓く人材を育成する取組として、「とうきょうこどもクリエイティブラボ」を実施しています。ノーコードツールを使ったゲーム制作や電子工作+プログラミングといった様々なデジタル体験を区市町村やIT企業等と連携して実施するとともに、予約なしで気軽に通える常設の体験拠点も開設しています。
高齢者向けスマホ教室
デジタル創作体験
(とうきょうこどもクリエイティブラボ)
デジタルの力で都民が質の高い生活を送ることのできる「スマート東京」を実現するため、高速大容量の5G拡大や、災害発生時の通信確保としてOpenRoaming対応Wi-Fiの整備を促進するなど、世界最高水準の通信環境の整備に向けた取組を行っています。
令和5年度には、通信手段ごとの整備の方向性や2030年に向けたロードマップ等を示した「つながる東京」展開方針及びその達成に向けた3か年のアクションプランを策定し、取組を推進しています。
4G・5GやWi-Fi、衛星など様々な通信手段を適材適所で活用することで、都内全域で、いつでも、誰でも、どこでも、何があっても「つながる東京」を早期に実現していきます。
都政のDXを着実に推進していくためには、業務運営に不可欠な庁内システム基盤の整備と安定的な運用が重要です。
デジタルサービス局では、職員が業務で使用するシステム基盤であるTAIMS(東京都高度情報化推進システム)や庁内ネットワーク等の整備、保守・運用管理を行っています。
また、近年のICT分野における技術の進展、社会情勢の変化等を踏まえて、TAIMSや各局等の業務システムのクラウドベースへの転換を進めるほか、文章生成AIツール等を導入し、更なる利便性の向上を目指しています。安定的なシステム基盤の整備・運用及び利便性向上に資する新しい技術の導入により、職員の円滑な業務遂行を支えることで、都政のDX推進に取り組んでいます。
CONTENTS
令和7年3月時点
SI企業でAI-OCR等アプリの保守運用、開発、PMO支援を行っていました。
大学卒業後、民間のSlerのエンジニアとしてAI-OCR製品等の保守運用を行う仕事をしていました。やりがいはありましたが、「多様な顧客に対して、本当に必要としているもの」を提供したい。と考えたことが転職のきっかけとなりました。東京都においては、基礎自治体を通じて、区部から町村部まで、様々な背景をもった都民に対して利便性を提供できるという点に魅力を感じ、志望しました。
区市町村担当として、東京都全体のDXを推進するための支援・技術的なアドバイスを行っています。東京都は、人口160人ほどの島しょから人口90万人を超える区まで、多様な基礎自治体を抱えています。基礎自治体によって課題も異なってくるため、自治体毎の個別事情には配慮が必要になってきます。また、ICT職は技術に明るければよい、という印象を抱くかもしれませんが、行政職員として契約や起案に関わることもあります。行政知識が無い中で、関係各所との連携を求められるため、大変ではありますが、そういった機会を与えて頂くことで行政力が向上しているように感じています。
学童申請に関する伴走サポートが印象的です。伴走サポートというのは、複数の自治体に対し、学童クラブ申請受付業務の業務改革を進めるために行うサポートのことです。サポートを行っている間、学童業務の繁忙期が始まり、先方の手が止まってしまったことがありました。事業を予定通りに終わらせなければならないという焦りの中、チームメンバー総出で自治体の負荷が少なくなるように作業を用意し、また、自分たちも手を動かすことでサポートを完遂しました。結果として、伴走サポートに参加して頂いた全自治体から、最高評価の満足度を頂いたことが印象に残っています。
前職では、アプリケーション開発の担当やプロジェクトマネージャの補佐として、設計から運用テストまでの工程を経験しました。現在の業務では、伴走サポート等の案件管理ツールの運用や、基礎自治体が抱える課題に対する技術相談において、前職で培われた「エンジニアとしての経験や知識」を活かすことができていると感じています。
ICT職はデジタルの力によって、爆速で都民のQOLを向上させることが使命です。誰もが質の高いデジタルサービスの恩恵を受けることのできる社会を実現するために、基礎自治体を支援することにやりがいを感じています。多様な経歴を持つメンバーと共に、ICT職に用意されている豊富な研修も活用しながら、仕事を通じて成長することができる点が魅力です。利用者の目線で考えられるよう、今後はデジタル力と共に行政力の向上に努めていきたいと考えています。
出勤
メール対応・事務作業
資料作成
自治体向け支援に関する進捗会議
自治体への電話連絡
自治体との定例会議
昼食
事務作業
自治体との打合せ
課内に集積された案件データの確認
案件データ管理に関する内部打合せ
技術要素検討
退勤
令和5年3月時点
大学時代からプログラミングスキルを活用して実社会の課題解決に貢献したいと考えていました。自分の理想を実現できる環境はどこか?と自問した時、頭に浮かんだのが公務員でした。なかでも東京都は幅広い事業領域を持っているため、社会の様々な分野でDXを推進することのできるフィールドがあると感じ、自分もこのメンバーの一員としてDX推進に貢献したいと思いました。「都政とICTをつなぎ課題解決を図る」という都庁ならではのICT職の壮大なミッションに挑戦意欲を抱いたことも大きかったです。
デジタルシフト推進担当として、DX推進に係る技術的支援を行っています。民間出身のデジタルシフト推進担当課長で構成されるエンジニアリングチーム・PMチーム・UI/UXチームにローテーションで所属し、各局からの支援依頼に案件単位で参画しています。このほかに、ICT職向けインターンシップやオフィス改良プロジェクトでの企画立案、システム開発の上流工程から下流工程まで幅広く携わっています。
ICTは技術の進歩が著しく、学生時代に学んだ内容がダイレクトに現場の仕事に活きる分野だと感じています。私が学んだプログラミング、データ加工、分析・可視化といった技術は、ICTで都民の暮らしを豊かにするという東京都の計画実行にいずれも活かすことができていると感じます。また、学生時代は行政に外から関わることしかできませんでしたが、現在は中から関わることができるようになり、自身のスキルを実社会に役立てることができる量と質が格段に向上しています。
都庁のICT業務を司るデジタルサービス局は様々な経歴を持ったメンバーが集まるプロ集団です。自分のスキルを活かせる場面があることはもちろんですが、新たなスキルを学び、ブラッシュアップする機会も数多く用意されており、仕事を通じて成長できる理想的な環境だと感じています。都政とICTをつなぎ課題解決を図ることは、例えるなら未完成のパズルのピースをはめ込むようなものです。まだまだ課題も多く、簡単な作業ではありませんが、パズルを完成できた時には大きな達成感があります。
民間サテライトオフィスで勤務開始
メールをチェックし技術的な問い合わせに回答
チームの全体朝会で都政とICTの最新情報を収集
チームリーダーとの1on1で作業予定を報告
昼食
庁内で使用するシステムをプログラミングし開発
オフィス改良プロジェクトでICTを活用した効率化や改良の議論
実施業務の連絡と相談事項の共有
勤務終了し帰宅