

都庁の仕事
(各局紹介)
デジタルサービス局は、デジタルを活用した都政のQOSを飛躍的に向上させる旗振り役・牽引役として令和3年4月に新設されました。①各局・区市町村のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を技術面からサポート、②デジタルに関する全庁統括、③デジタル人材の結集と都庁職員の育成の3つの機能を中心に、デジタルガバメント・都庁の実現に寄与していきます。
都民や民間事業者にとって、最も一般的な都庁の「接点」のひとつである行政手続の利便性向上と事務処理の効率化を図るため、都の行政手続の原則デジタル化を計画的に推進していきます。また、都のみならず、区市町村を含めた行政全体のデジタル化の底上げを推進するための取組を行っています。具体的には、最新のICTに関する知識習得を目的とした区市町村職員向け勉強会、ICTの専門的知見を有する課長等の職員が技術相談を行うICTアウトリーチ相談事業、行政手続デジタル化のノウハウの向上・共有を促進する行政手続デジタル化モデル事業等を実施しています。
都政のDX推進を支えるデジタル人材の確保策や活用策の検討のほか、都職員に必要なデジタルスキルの向上に向けて、研修等の企画立案を行っています。デジタル系の職員とその他の職員がそれぞれの強みを発揮し、コラボレートしていくことで、都庁組織全体のレベルアップを図っていきます。
また、適正な費用で、デジタル技術を用いた情報システム導入などの効果を最大化するために、庁内に存在する情報システムなどに関する経費の情報を横断的に把握・分析し、庁内に対して様々な支援を行っています。
DXを梃子として、制度や仕組みの根本まで遡った「都政の構造改革」を推進するため、「スピード」「オープン」「デザイン思考」「アジャイル」「見える化」を改革のキーワードとして、「シントセイ 都政の構造改革QOSアップグレード戦略」(令和3年3月策定)に示す7つのコア・プロジェクトなどの取組を進めています。これらの取組推進により、都政のQOS(クオリティ・オブ・サービス)を向上させることで、都民のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を高めることを目指します。また、行政運営における公正の確保と透明性の向上、都民の権利利益保護や都政のQOS向上の観点から、行政手続及び業務改革に係る企画及び指導も行っています。
シン・トセイ 都政の構造改革
QOSアップグレード戦略
スマート東京を実現し、都民のQOLを向上させるための事業として、都心部の3か所において、様々な主体が保有・提供するデータやサービスの連携を促し、より便利な生活の実現等につなげる都市OSの構築に向けた取組を行っています。また、データを活用した早期社会実装の取組として、ウェルネス分野と呼ばれる健康・医療分野において、新たなサービスの導出と社会実装を促す取組を行っています。
加えて、先端的な事業の推進のため、スタートアップの提供する先進的なプロダクトを活用して、労働人口減少等の様々な都政課題の解決につなげる取組、日本の高い基礎研究力を活かせる創薬分野での新たなイノベーションの創出に向けた取組、・世界的に熾烈な競争が予想される自動運転技術を活用したサービスを、世界に先駆けて社会実装を目指す取組等を行っています。
自動運転車両実証実験
都民サービスの向上を図るため、各局が行うDX推進に向けた取組(「シン・トセイ 都政の構造改革QOSアップグレード戦略」で示す各局リーディング・プロジェクトを含む)について、企画、事業実施、改善等の各プロセスで、相談対応や技術的なサポートを実施するとともに、各事業で共通に活用できるデジタルサービス基盤を提供し、都庁のデジタル活用、DXを加速させていきます。
東京版新型コロナ見守りサービス
デジタルテクノロジーの力を活用して、都民がより快適に過ごせる社会、「スマート東京」の実現に向けた取組を行っています。具体的には、様々なデータを集約する官民連携データプラットフォームの構築に向けた取組や、センサー等から取得した現実空間の情報をサイバー空間上に「双子」のように再現するデジタルツインの実現に向けた取組を進めています。
また、オープンデータの利活用を促進するため、行政が保有するデータを積極的に公開し、シビックテックや企業等がオープンデータを活用して新たなサービスを創出することで都民のQOL向上につながるよう、官民協働スタイルを構築していきます。
デジタルツインイメージ図
世界最高のモバイルインターネット「TOKYO Data Highway(TDH)」を21世紀の基幹インフラ「電波の道」として整備し、いつでも、誰でも、どこでも、なんでも、何があっても「つながる東京」の構築に向けて、令和2年2月に「スマート東京実施戦略」を公表しました。TDHを基盤に、デジタルの力で東京のポテンシャルを引き出し、QOSを向上させることで、都民が質の高い社会生活を送ることができる東京版Society 5.0である「スマート東京」を実現していきます。
TDHの構築に向け、通信事業者等によるアンテナ基地局設置を後押しするため、都の保有するアセットの開放を進めるとともに、都内区市町村や全国の自治体、民間事業者との連携を促進し、東京だけでなく日本全体の持続的成長につなげていく取組を進めていきます。
スマート東京実施戦略
デジタルの力を活用した都政のQOS向上や、デジタルガバメント・都庁の実現に向け、都の情報システムを支える庁内ネットワーク及び基盤システムの運用・保守・運用管理や、情報システム等に係る企画、調整を行っています。
CONTENTS
令和7年3月時点
SI企業でAI-OCR等アプリの保守運用、開発、PMO支援を行っていました。
大学卒業後、民間のSlerのエンジニアとしてAI-OCR製品等の保守運用を行う仕事をしていました。やりがいはありましたが、「多様な顧客に対して、本当に必要としているもの」を提供したい。と考えたことが転職のきっかけとなりました。東京都においては、基礎自治体を通じて、区部から町村部まで、様々な背景をもった都民に対して利便性を提供できるという点に魅力を感じ、志望しました。
区市町村担当として、東京都全体のDXを推進するための支援・技術的なアドバイスを行っています。東京都は、人口160人ほどの島しょから人口90万人を超える区まで、多様な基礎自治体を抱えています。基礎自治体によって課題も異なってくるため、自治体毎の個別事情には配慮が必要になってきます。また、ICT職は技術に明るければよい、という印象を抱くかもしれませんが、行政職員として契約や起案に関わることもあります。行政知識が無い中で、関係各所との連携を求められるため、大変ではありますが、そういった機会を与えて頂くことで行政力が向上しているように感じています。
学童申請に関する伴走サポートが印象的です。伴走サポートというのは、複数の自治体に対し、学童クラブ申請受付業務の業務改革を進めるために行うサポートのことです。サポートを行っている間、学童業務の繁忙期が始まり、先方の手が止まってしまったことがありました。事業を予定通りに終わらせなければならないという焦りの中、チームメンバー総出で自治体の負荷が少なくなるように作業を用意し、また、自分たちも手を動かすことでサポートを完遂しました。結果として、伴走サポートに参加して頂いた全自治体から、最高評価の満足度を頂いたことが印象に残っています。
前職では、アプリケーション開発の担当やプロジェクトマネージャの補佐として、設計から運用テストまでの工程を経験しました。現在の業務では、伴走サポート等の案件管理ツールの運用や、基礎自治体が抱える課題に対する技術相談において、前職で培われた「エンジニアとしての経験や知識」を活かすことができていると感じています。
ICT職はデジタルの力によって、爆速で都民のQOLを向上させることが使命です。誰もが質の高いデジタルサービスの恩恵を受けることのできる社会を実現するために、基礎自治体を支援することにやりがいを感じています。多様な経歴を持つメンバーと共に、ICT職に用意されている豊富な研修も活用しながら、仕事を通じて成長することができる点が魅力です。利用者の目線で考えられるよう、今後はデジタル力と共に行政力の向上に努めていきたいと考えています。
出勤
メール対応・事務作業
資料作成
自治体向け支援に関する進捗会議
自治体への電話連絡
自治体との定例会議
昼食
事務作業
自治体との打合せ
課内に集積された案件データの確認
案件データ管理に関する内部打合せ
技術要素検討
退勤
令和5年3月時点
大学時代からプログラミングスキルを活用して実社会の課題解決に貢献したいと考えていました。自分の理想を実現できる環境はどこか?と自問した時、頭に浮かんだのが公務員でした。なかでも東京都は幅広い事業領域を持っているため、社会の様々な分野でDXを推進することのできるフィールドがあると感じ、自分もこのメンバーの一員としてDX推進に貢献したいと思いました。「都政とICTをつなぎ課題解決を図る」という都庁ならではのICT職の壮大なミッションに挑戦意欲を抱いたことも大きかったです。
デジタルシフト推進担当として、DX推進に係る技術的支援を行っています。民間出身のデジタルシフト推進担当課長で構成されるエンジニアリングチーム・PMチーム・UI/UXチームにローテーションで所属し、各局からの支援依頼に案件単位で参画しています。このほかに、ICT職向けインターンシップやオフィス改良プロジェクトでの企画立案、システム開発の上流工程から下流工程まで幅広く携わっています。
ICTは技術の進歩が著しく、学生時代に学んだ内容がダイレクトに現場の仕事に活きる分野だと感じています。私が学んだプログラミング、データ加工、分析・可視化といった技術は、ICTで都民の暮らしを豊かにするという東京都の計画実行にいずれも活かすことができていると感じます。また、学生時代は行政に外から関わることしかできませんでしたが、現在は中から関わることができるようになり、自身のスキルを実社会に役立てることができる量と質が格段に向上しています。
都庁のICT業務を司るデジタルサービス局は様々な経歴を持ったメンバーが集まるプロ集団です。自分のスキルを活かせる場面があることはもちろんですが、新たなスキルを学び、ブラッシュアップする機会も数多く用意されており、仕事を通じて成長できる理想的な環境だと感じています。都政とICTをつなぎ課題解決を図ることは、例えるなら未完成のパズルのピースをはめ込むようなものです。まだまだ課題も多く、簡単な作業ではありませんが、パズルを完成できた時には大きな達成感があります。
民間サテライトオフィスで勤務開始
メールをチェックし技術的な問い合わせに回答
チームの全体朝会で都政とICTの最新情報を収集
チームリーダーとの1on1で作業予定を報告
昼食
庁内で使用するシステムをプログラミングし開発
オフィス改良プロジェクトでICTを活用した効率化や改良の議論
実施業務の連絡と相談事項の共有
勤務終了し帰宅