都庁の仕事
(各局紹介)

保健医療局は、将来にわたって都民が安心して生活できる社会を実現するため、中長期的な視点でのサービス充実に取り組むとともに、震災等の緊急事態にも迅速かつ的確に対応する様々な施策を展開しています。保健・医療分野では質の高い医療が受けられ、生涯にわたり健康に暮らせる環境の実現を目指した施策を、また健康安全分野では多様化する健康危機から都民を守る施策を進めます。多様な職種が協働して質の高い保健医療サービスを提供し、都民の生命と健康を守る大都市「東京」の実現に向けて取り組んでいます。
東京都では、質の高い医療が受けられ、生涯を通して健康でいられる社会を目指し、365日24時間、安心・安全の医療と患者中心の医療の実現に向け、都民が症状にあった適切な医療サービスを受け、かつ自らが主体的に医療に参加できるようにするための地域医療システムの構築、救急医療・在宅医療の充実、医療人材の確保などに取り組んでいます。
また、東日本大震災等の大規模災害発生時には、高度な専門性を持つ医師、看護師等からなる災害医療派遣チーム「東京DMAT」を被災地に派遣するなど、平常時だけでなく非常時においても医療を提供できる体制整備を進めています。

災害医療派遣チーム
「東京DMAT」の救助活動の様子
健康づくりは、一人ひとりの自覚と実践が基本であり、都民の意識を高め、健診受診や生活習慣の改善などの健康行動を促すとともに、社会全体で支援する仕組みづくりが必要です。個々人ができるだけ健やかに暮らし、疾病や障害を持っていても、自分らしい人生を送ることができるよう、ライフステージを通じた健康づくりに重点的に取り組みます。
また、国民皆保険制度の基盤となる「国民健康保険制度」や75歳以上の方を対象にした「後期高齢者医療制度」の健全な運営に取り組んでいます。

東京都健康づくり推進キャラクター
「ケンコウデスカマン」
多様化する健康危機から都民を守る施策を進めるため、新型コロナウイルス、新型インフルエンザ、デング熱やエボラ出血熱をはじめとする新興・再興感染症の発生・流行に備えた対策の強化や危険ドラッグ・大麻などの薬物乱用の防止推進、食品・医薬品・生活環境・飲用水などの安全確保、動物愛護管理の推進などに取り組んでいます。
関連する職種がそれぞれの専門性を活かしながら連携して、都内関係施設に対する監視業務や検査・研究、情報収集等を進めることに加え、都民の皆様への正しい知識の普及啓発を行うことにより健康危機管理等への対策を進めていきます。

インフルエンザ予防対策啓発ポスター
(令和元年度)

STOP!薬物乱用
~断る勇気~(令和元年度)

マイクロチップ装着義務化
(令和4年度)
CONTENTS
令和8年2月時点
食品メーカーで品質管理や品質保証に関する仕事に取り組んでいました。
大学卒業後は食品メーカーで品質保証に関する仕事をしていましたが、より幅広い食品の安全に取り組みたいと考え、公務員を志望しました。東京都は人口1,400万人が暮らす大都市であることに加え、日本における食のインフラの中心地であり、取り扱われる食品の種類や流通形態は多岐にわたります。また、東京都の衛生監視職は、保健所や本庁、市場衛生検査所、健康安全研究センターなど、活躍できるフィールドが様々です。こういった環境下であれば、様々な角度から食の安全に貢献できるのではないかと考え、東京都を志望しました。
健康安全研究センターでは、食品、医薬品、飲料水や生活環境など日々の安全・安心確保と感染症など健康危機への備えの両面から試験検査や監視指導などを行う施設です。私はその中で食品を対象に、定められた成分規格への適合性を確認する理化学検査を実施しています。加えて、食品の栄養成分表示値に関する検査や化学性食中毒等の緊急事態が発生した際の検査、その他検査法開発などの調査研究にも取り組んでいます。
初めて配属された部署である市場衛生検査所でのエピソードです。市場衛生検査所では、市場に入荷する食品の安全を確保するため、流通前(せり前)に有毒魚などが含まれていないかを確認する監視業務を行っています。そのため、監視を担当する職員は、有毒魚やそれに似た魚の特徴を把握しておく必要があります。しかし、当時の私は魚に関する知識が乏しく、見分けがまったくつきませんでした。それでも、業務を通じて先輩職員や市場内の事業者の皆様から少しずつ教えていただく中で、魚ごとの特徴を理解し、監視業務に活かせるようになりました。まだまだ学ぶべきことは多くありますが、東京都職員として成長を実感できた瞬間でした。
前職では、食品メーカーの工場にて品質管理及び品質保証の業務に従事しており、これらの経験は東京都での業務においても多くの場面で活かされていると感じています。監視業務を行う際には、事業者としての経験を踏まえて会話するよう心がけています。また、HACCPやFSSC22000の運用経験があることも、現場での対応において役立っています。さらに、自社製品の分析結果をもとに品質を管理していた経験は、検査部門での業務にも直結しています。加えて、工場内で各部署との連携を図る際に必要だった調整力や、現場でのトラブルに迅速に対応する行動力なども、現職において活かされていると実感しています。
大学では、講義や実習を通じて食品科学を幅広く学びましたが、そこで得た知識は多くの場面で活かされています。食品製造に関する科学的な知識は、事業者の方々とのコミュニケーションにおいて大きな力となっています。また、食品微生物に関する基礎知識は、事業者から食品の安全を確保するための管理方法をヒアリングする際や、食品ごとに定められた規格基準を検討する際にも役立っています。さらに、分析化学や生化学に関する知識は、検査部門での業務や研究活動に直結しており、日々の業務の中で実践的に活用しています。
東京都の衛生監視職は活躍できるフィールドが様々あります。実際に、私は市場衛生検査所と東京都健康安全研究センターで監視業務と検査業務を経験しており、食品流通の上流から下流まで幅広く経験し、知識や知恵を培うことができました。多角的に都民の食の安全に貢献できることに加え、少しずつ自身の成長を実感できることもやりがいとなっています。今後は食品の検査業務を通じて、更に自らの専門性を高め、都民の食の安全確保に貢献できる人材となれるよう精進していきたいと思います。
出勤
メールや書類チェック、1日の検査スケジュールを確認
栄養成分検査の準備
検査開始
研究室内での打合せ等
昼食
検査再開
検査終了
前日の検査結果の解析、メールチェック等
翌日のスケジュールを確認して退勤
令和6年3月時点

実際に東京都のインターンシップに参加させていただいて、医薬品の製造販売業など製薬会社への監視、食品から水、土壌まで生活に密接に関わるものの検査や麻薬の乱用防止啓発など、業務内容の多彩さに驚きました。そして、色々な仕事が経験できるとともに、薬剤師の幅広い知識を活かし、多くの人の健康を守ることに貢献できる公務員の仕事に魅力を感じました。また、国や他の地方公共団体に先駆けた危険ドラックの指定や、ECモールと連携したネット監視など、先進的な取組を行っていることも、東京都を選んだ理由の一つです。
監視指導担当では、事業者から受ける「モノの該当性」や「広告」の相談に対して、「医薬品等の規制を行う医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下、医薬品医療機器等法という)を基に対応を行っています。「モノの該当性」とは、製品が医薬品医療機器等法上で規制している医薬品等に該当するのかを確認する仕事です。また、都で実際に化粧品や健康食品を買い上げ、成分検査や広告調査も行っています。他県や都民からの通報や調査に伴って発見した違反広告への取り締まりも行っています。虚偽・誇大広告により、正しい治療を受ける機会や医薬品の正しい使用が損なわれたり、医薬品成分が配合された食品の流通による健康被害が発生しないよう努めていくことが私の役割と考えています。
毎年、監視指導担当では、不適正な広告を減らすための取組として、広告主、広告代理業者や広告媒体業者等に対して、法規制の説明や違反事例の紹介等を行う講習会を実施しています。新型コロナウイルスが流行してからは、YouTubeによるWEB開催で実施しており、多くの方に見ていただきました。より分かりやすい資料の作成や、円滑な運営、聴講者の意見を基に、改善点を洗い出すなど大変なことも多かったですが、聴講者の方から好評をいただけたのは、とても印象に残っています。
事業者から「モノの該当性」や「広告」の相談の適否を判断する際は、大学で学んだ薬理学や生物学、化学等の知識が活かされます。また、業務は法令に基づいて行うため、薬事関係法規を正しく理解して、運用することが求められますが、学生時代に勉強した法律の基礎部分は、仕事を行う上での土台となっています。公務員の仕事は幅広く、一見関係ないような勉強でも、意外なところで学んだ知識が活かされることがあり、しっかりと大学の勉強に取り組むことが重要だと考えます。

東京都は、販売業者への許認可業務や監視など、実際に事業者とやり取りを行う現場をもっていながら、人や企業が多く集まる都市であり、様々な事例に触れて広い視野で物事を見られることが魅力だと思います。SNSやフリマサイトと連携したネット監視などの全国に先駆けた取組や、誰もが目にしたことがある製品やCMについての広告相談など、対個人から全国的にも影響を及ぼすような業務まで携われることは都の強みです。これからも皆さんが安心して暮らせる社会に少しでも貢献できるよう、専門職としての資質向上に努めていきたいです。
出勤、メールチェック
事業者からの広告相談
昼食
化粧品・健康食品等の試買(店頭で購入)・製品広告の調査
事業者への聞き取り調査・指導
相談記録・指導記録作成
退勤
令和6年3月時点

大学卒業後は動物病院で働いていましたが、目の前の動物だけでなく、より多くの動物の命や人々の健康を守りたいと思い、公務員を志しました。数ある自治体の中で東京都を選んだ理由は、獣医が勤務できる職場が食肉衛生検査所や動物愛護相談センター、保健所、市場衛生検査所、健康安全研究センターなど多数あり、各職場での職務内容も窓口相談や連絡調整、と畜検査など様々であることに大変魅力を感じたためです。
私が所属する芝浦食肉衛生検査所は、食肉の衛生検査、食肉市場の監視・指導といった業務を行っており、私は大動物(牛)のと畜検査業務を担当しています。家畜が生きている状態で病気の有無を検査する生体検査、血液を中心に検査する解体前検査、枝肉や内臓といった各部位ごとに行う解体後検査を行っています。これらの検査に合格した食肉だけが、消費者のもとに届けられます。
過去の部署での話になりますが、動物愛護相談センターに勤務していた時に、なかなか人に馴れない猫がいましたが、数名の職員で交互に休み時間等に細かく会いに行くようにしていたところ、徐々に馴れてくれました。次第に抱っこさせてくれたり、おもちゃで遊んだりできるようになり、最終的には新しい飼い主を見つけられ、巣立っていったことが印象に残ったエピソードです。
大学で学んだ獣医学の知識は、相談対応や資料作成、検査業務などの基礎知識となっており、役立っています。公務員獣医師の守備範囲はとても広いため、学生時代にはどの科目も疎かにせず取り組むことが大切だと実感しています。また、学生時代にレポートや論文を作成する際、文書を論理的に書くことや、物事を調べて自分の考えを持つように習慣づけていたことが、先輩職員や上司と意見交換する際などに大変活きていると感じています。

公務員獣医師は、食肉衛生検査所での牛や豚が食用にできるかを検査する「と畜検査」、保健所や市場衛生検査所での食中毒発生防止のための「食品衛生監視」、動物愛護相談センターでの狂犬病等人獣共通感染症の「予防・調査業務」等、人の健康・生命に密接に関わっています。都で公務員獣医師として働くということは、約1,400万人の都民全員の健康・生命に関わるとも言えるので責任は重大ですが、やりがいも感じています。今後は、自分の仕事が都民生活を支えていることを今まで以上に自覚し、安全・安心な東京の実現に貢献します。
出勤、朝礼
と畜前の生体検査
解体後検査
検査終了、入浴
昼休み、昼食
事務作業
退勤