子供を守れなくなった
家庭を、
守るための相談所。

福祉・心理分野
福祉保健局/八王子児童相談所

様々な家庭の悩みが、
日々集まる場所。

福祉保健局は、福祉、保健、医療の3分野を業務に持つ東京都の中でも生活に密着した局である。都民の生命と健康を守り、地域での自立を支える新しい福祉を実現するべく、幅広い事業を行っている。その中の1つとして、18歳未満の子供に関する相談や援助を行っているのが児童相談所。都内に11ヶ所の相談所があり、それぞれの地域毎に児童福祉司、児童心理司、医師などの専門スタッフが相談・援助にあたっている。保護者の病気や離婚、また虐待など家庭での生活が困難になった子供に対する養護相談、家出や盗み、粗暴などに対する非行相談など、様々な内容の相談に応じているほか、一時保護や里親制度など子供の生活に関する様々な援助も行っている。

家に帰れず、
ここで生活する子供もいる。

八王子児童相談所には一時保護所があり、被虐待や保護者の養育困難などにより家庭での生活が難しくなった子供たちが一時的に保護されている。学習や運動、レクリエーションなどが組み込まれた規則正しい生活を送るほか、自分を見つめ直す場として様々な活動を行っている。入所期間は平均して30日間ほどであるが、1週間で退所する子供もいれば、家庭や児童施設等の都合などで2ヶ月以上保護となる子供もいる。非行や家出などで警察に身柄付きで通告された子供が保護されることもあり、近年では24名の定員に対して30名を超えるほどの定員オーバーの状態が続いている。一時保護所で働く職員は、夜勤を含めたローテーションを組みながら働き、子供たちの保護を行っている。

時に子供の命に関わる、
責任とやりがい。

八王子児童相談所では現在約50名の正規職員が働き、それぞれが専門性を活かした仕事をしている。中心となるのは児童福祉司で、1人当たりが担当する案件は80~100ケースと多く、子供家庭支援センターや地域の施設、警察と連携しながら業務を行っている。相談の内容で多くを占めるのは虐待や養護について。親族や近隣からの通告に対して、職員が2人1組となり家庭訪問などの対応をとっている。電話で対応する仕事も多く、相談した都民が安心できるような対応が大切である。時には子供の命に関わることもある仕事。スピードや効率的な段取り力も求められる。家庭の事情に深く入り込むなど困難なことも多いが、子供が保護されたときや問題が解決したときは大きなやりがいを得られる仕事である。

※掲載内容につきましては、2014年6月時点のものです。