国際観光都市を目指す
首都東京の
新たな玄関口。

土木分野
港湾局/新客船ふ頭整備事業

客船の大型化や
クルーズ人口増加に迅速に対応。

世界のクルーズ市場は、客船の大型化とクルーズ人口の増加という、これまでにない大きな変化の中にある。東京港では晴海客船ふ頭でクルーズ客船を受け入れているが、レインボーブリッジを通過できず晴海客船ふ頭に寄港できない大型クルーズ客船が増加している。こうした大型クルーズ客船には、本来は貨物ふ頭である大井水産物ふ頭において、臨時に対応しているが、土日祝日のみの利用に限られることに加え、交通の利便性が悪いなど課題がある。そこで、東京都は、交通アクセスに優れ、にぎわいのある臨海副都心地域に、大型クルーズ客船がいつでも寄港できる新客船ふ頭を整備している。

プロジェクトを進めるために
必要な様々な調整と工夫。

新客船ふ頭は、岸壁の整備に加え、大規模なターミナルビルを海上に建築するという前例のない工事となり、設計に当たっては荷重条件の設定など土木・建築・機械・電気職で綿密に調整を行った。また、海上のふ頭施設にアクセスするための通路の整備、初代南極観測船「宗谷」の移設、官公庁が利用している小型船用船着場の再編工事や防波堤の建設も行っている。さらに、工事期間中の船舶の航行安全の検討や、供用後の交通対策の検討など、様々な関係機関との調整や工夫が必要となった。

世界とつながる
首都の玄関口をつくる。

東京港は、「交通アクセスの充実」、「豊富な観光資源」、「背後圏の人口集積」等、クルーズ客船の寄港に適した条件を備えている。東京港へクルーズ客船が寄港することで、多くの外国人旅行者が東京を訪れ、国際観光都市としての東京の発展に貢献するとともに、リーズナブルなクルーズを都民に提供することも可能となる。2020年のオリンピック・パラリンピックの開催までに大型クルーズ客船が利用できるよう新客船ふ頭の整備を進めており、「首都の玄関口」として魅力あふれる臨海地域の更なる賑わいの創出が期待される。港湾局の技術職員は、岸壁、道路・橋梁、ターミナルビルの計画・建設など、世界とつながるみなとづくりを担っている。

※掲載内容につきましては、2014年6月時点のものです。